混乱の2月定例会を振り返る。・・・・・・・・・・・・・・・
昨年4月に誕生した松沢成文知事。松沢県政スタート後の県議会のこの1年は、極めて異常な事態の連続でした。なかでも県民生活に大きく関わる「平成16年度予算案」の審議が行われる2月定例会では、そんな1年の総決算が如く、予算審議をよそに、自民党、公明党、県政・県民の会といった野党勢力から、全くもって理不尽な知事追求が繰り返され、時間だけがただいたずらに浪費されることとなりました。
松沢知事の98条委員会への出席拒否、神奈川県議会では30年ぶりとなる緊急質問、答えが納得いかないからといって3泊4日に渡る本会議空転(徹夜議会)、さらには会期日程の変更と延長・・・。残念ながら、その過程にあったのは、ただひたすら自らのメンツの保持だけに固執する自民党による数の横暴であり、本来、県政の主役であるはずの県民の存在、意思がないがしろにされた県民不在の神奈川県議会の姿でありました。
さて、そんな混乱続きの2月定例会でしたが、議論の焦点となるのは、やはり松沢知事にとって初めての本格的な予算編成となる「平成16年度予算案」です。知事選挙の際に提示された「マニフェスト(政策宣言)」の精神と政策、つまり松沢イズムが、どのような形で反映されているのか。そして、平成13年度から取組んできた予算編成神奈川方式の本格実施に加え、新たに創設された新規事業自由創設制度、県庁内ベンチャー制度によって、どのような新味が生みだされているのか。そんな期待感もあわせ、注目度は例年以上のものがありました。
事実、松沢知事自らが今回の予算を「厳しい財政の中でも、かなりチャレンジングな内容」と評されているように、こうした新たな制度によって、各部局や職員の創意工夫による新規事業が大幅に増えるという結果を見ており、職員の自発性、主体性の醸成にも繋がっています。しかし、民主党・刷新の会として予算委員会の場でも指摘しましたが、次年度の予算編成の際に、それら施策事業の評価を、如何に客観性をもって行なう事ができるかが、制度の成否を大きく左右することも事実です。そこまでの責任がしっかりと明確化され、かつ果たされるようになった時に初めて、松沢知事の目指す「庁内分権」への足がかりを得るのだと考えます。
また、16年度予算の成立とともに、この3月には「マニフェスト」を土台に策定作業が進められてきた新しい総合計画『神奈川力構想・プロジェクト51』が正式決定となり、松沢県政のこれからの3年間の指針が示されました。同時に、『行政システム改革の中期方針』『地域主権実現のための中期方針』も策定されたことにより、松沢改革の具体像も見えてまいりました。今年度はまさに松沢県政の改革元年です。
県政刷新! 神奈川が変わる!!・・・・・・・・・・・・・・・
変化の激しい時代に、そして複雑かつ多様化を極める県民ニーズにしっかりと対応していくためには、悲しいかな、まずは自民党によるルール無視の横暴に支配され、極めて閉鎖的な体質の神奈川県議会から変えていかなければなりません。行政に対し変革、改革を求めている議会サイドが、その実、時代の変化のスピードにまったくついていけずにいるというのはあまりに滑稽でありますが、残念ながら、これが神奈川県議会の抱える現実です。
自らのルール無視、県民無視を棚に上げながら、3泊4日の議会空転を「民主政治の確立のために必要な4日間」「ルール無視を看過したら議会はいらない」と平然とうそぶく無定見な勢力に、これ以上県政を玩具にさせるわけにはいきません。
今年度は松沢県政改革元年、私も神奈川の再生をかけて県政刷新に邁進する覚悟です。どうか皆様のご指導ご鞭撻の程、よろしくお願い申し上げます。
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区 分 |
平成16年度予算 |
対前年度比較 |
一般会計 |
1兆5386億2400万円 |
+3.3% |
特別会計 |
8184億5400万円 |
+15.2%
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企業会計 |
1772億4100万円 |
−2.9% |
総 額 |
2兆5343億1900万円 |
+6.3% |
松沢知事による初めての本格予算となる平成16年度予算は、依然として厳しい財政状況、そして抑制基調にあるなかで、『選択と集中』をキーワードに、「地域経済活性化」「安全・安心の確保」「次世代育成」を柱に据えた編成となっています。極めて限られた財源のなかで、例えば、公共事業費については、国直轄事業を28.9%増やす一方で、県単独事業を6.8%抑制、そして、公共投資を経済の活性化に繋げる意味から、企業の立地促進や流出防止に効果的なインフラの整備には優先して予算を計上するなど、山積する課題のなかから、今やるべきもの、今やらなければならないものを精査、選択し、かつ集中的に予算を配分するというメリハリをつけた予算となっています。

しかし、7年連続で財源不足を抱えてのスタートとなり、現時点ではあてにできる財源もなく、230億円の財源確保の目途は立っていないなど、神奈川県の財政はいまだ予断を許さない状況にあります。
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2月定例会中に開催された予算委員会。私は民主党・刷新の会県議団を代表し、委員の一人として予算審査に臨みました。
少子高齢社会への突入、経済のグローバル化等、我が国のライフスタイルやワークスタイルは急激に変化しています。一方、地域では、中心市街地の空洞化や地域社会の崩壊、あわせて国や地方自治体の財政悪化などにより、地域に遍在する諸課題のなかには、従来の行政の枠組みだけでは解決しきれないものも多くあります。そうした状況下にあって、市民活動による地域振興の新たなキーワードとして、今、コミュニティビジネスが注目されています。神奈川県においても、総合計画『神奈川力構想・プロジェクト51』の戦略プロジェクトの構成事業として「コミュニティビジネスに対する創業などの支援」が掲げられ、平成16年度当初予算でも「創出支援」事業が新規計上されるなど、時機に適った施策が打ち出されてきています。
そこで私は、地域資源の利活用と地域活性化をテーマに、コミュニティビジネスの創出支援を基軸としながら、商店街の空き店舗などのスペース(場)や、資格やノウハウ、意欲というマンパワー(人)など、地域にある有効な資源を活用することで、いかにして地域の活性化を図っていくのか、政策提言を行なうとともに県の姿勢を質しました。
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- 地域経済活性化
- 羽田空港の再拡張・国際化を視野に、神奈川の産業再生の鍵を握る京浜臨海部の振興を図る。また、雇用対策として、民間教育機関との連携により能力開発支援を行なうとともに、若年者の自立・挑戦支援や就職支援を行なう。
- 安全・安心の確保
- 今年度中の条例化が示されている「安全・安心まちづくり」関係事業費のほか、国の配分による警察官240人増員に加え、交番相談員など非常勤職員を75人採用。また、地震防災対策として、衛星通信の導入など防災行政無線再整備、災害時の初動体制確保のために、知事公舎の新築工事設計費(現段階では執行は凍結)も計上。
- 次世代育成
- 待機児童解消を狙い、保育所整備に対し一定の期間家賃補助を行なう。また、増加傾向にある幼児虐待については、個別的・専門的な取組みの充実を図る。不登校・引きこもり対策として、未然防止や早期発見に対応すべく「子どもと親の相談員」の配置や、支援に取組むNPOに対する「フリースクール等事業費補助」を計上。
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川崎市が政令指定都市ゆえ、麻生区内における県の事業にはどんなものがあるのか、県の予算がどういう形で投入されているのか、警察や教育行政以外はなかなか判りづらいのも事実です。
細かな事業ではありますが、参考までに、平成16年度予算におけるその一端を紹介します。
(右記にあげた事業は全て川崎市の事業に対する補助となります。)
- ■鉄道駅舎垂直移動施設(エレベーター)整備費補助
- 【小田急多摩線五月台駅-4基】 ・・・5,833万円 (川崎市内計3駅分の総額)
- ■地籍調査費 【百合丘】・・・5,843万円 (川崎市内6箇所分の総額)
- ■農とみどりの整備事業費補助【岡上地区】・・・400万円
- 農業生産性の向上、農地の流動化による農業経営体の育成及びまとまりのある優良農地の確保の目的に、かんがい排水事業等の土地基盤の整備、防災対策、農地の多面的機能保全のための整備等に対して補助する事業。
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松沢知事就任以降、今後の県政の歩むべき方向を示す道しるべとなる新しい総合計画の策定作業が進められてきましたが、3月末に『神奈川力構想・プロジェクト51』として最終決定されました。
この『神奈川力構想』は、これまでの40年、50年と比較的長期のスパンをもって構成された計画とは異なり、概ね10年後となる2015年の神奈川の姿を想定しながら、具体の実施計画として、平成18年度までの3年間に取組む施策・事業を包括的・体系的に整理し、かつ重点的・優先的に取組むものを51本の「戦略プロジェクト」として位置づけた、極めてシンプルな構成となっています。これは時代の変化のスピードに機敏、かつ柔軟な対応を図りやすいという点においても時機に適ったものと考えます。
また、実質10ヶ月程度での計画策定は、これまでが2年、3年と時間をかけてきたことからすれば、自民党などが拙速・未成熟な計画と批判の根拠とするように、確かに異例なことではあるかもしれません。しかし、議論に費やされた時間がすなわち議論の成熟でないことも事実であり、県政運営にあたっての基本的な考えに「スピードと躍動感」を掲げる松沢知事の理念が、ここにも息づいているものと私は考えます。

今回の計画の特色のひとつに、これまでの行政主導型から民との協働への転換を図るということがあります。厳しい財政状況、行政ニーズの複雑多様化などの時代動向を見据え、神奈川の持つ多彩な潜在力である「神奈川力」を結集して、新しい神奈川の創造に取り組む。そのためには、現時点での企業・団体などとの協働のしくみづくりも大切ではあります。しかし、その一方で「神奈川力」の基盤の拡大も不可欠です。とりわけ次代を担う人材の育成を進め、将来に向けて県民一人ひとりのマンパワーを高めていくことが何よりも大切であり、行政はその下支えをいかに効果的にできるかが大きな鍵になっていくものと思います。一人でも多くの県民が様々な社会活動に自発的に参画し、自己実現を図る。これは、地域の活力を生み出す大きなエネルギーになります。
そこで本委員会では、県民一人ひとりが自立し、公益の担い手としてそれぞれの地域で活躍している社会づくり、「自助」「共助」そして「協働」の精神が息づく、そんな新しい神奈川を築くために、戦略プロジェクトに位置づけられた福祉、国際、環境などの分野における人材の育成について、また青少年期におけるボランティア・奉仕教育の推進について、県の姿勢を質しました。
※ 今回の両委員会での質問は、一昨年配付した政策冊子『かながわ未来を開け!』をベースに組み立てたものです。この冊子は若干数残部がございます。ご希望の方は吉田事務所までご連絡を。
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昨年9月の98条委員会において、松沢知事が就任時に登用した臨時的任用職員2名について、「論功行賞」「情実人事」といった的外れな議論が自民党などからなされた。その際、私たち民主党・刷新の会では、知事が自らの政務遂行のために、よき理解者を側近に置くことは自然な事でもあり、特別秘書制度の将来的な導入を提案してきた経過があった。
かつてのような中央官庁からの天下り知事とは違い、これからの時代の知事には、行政の長という役割のみならず、政治的な側面をも持ち合わせていることが求められている。その点からも、行政職員にはなしえない知事の政治的なサポートをする特別職としての秘書を設置することは、もはや議論を待たないことである。
残念ながら、自民党をはじめとする野党勢力は「臨時的任用職員の登用が前提ならば論外」「説明が不十分」と、制度を制度として純粋に議論することすらもできない末期的な状況にあり、結果として、民主党・刷新の会と社民党のみの賛成で否決となった。
ちなみに知事提案による条例案が否決されるのは、県政史上初めてとのことらしい。
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今年の7月には参議院議員選挙が行われます。民主党では、神奈川選挙区に浅尾慶一郎、千葉景子の現職2名を公認候補予定者として擁立することが決定しています。
昨秋の総選挙において示された2大政党への流れを確かなものとするとともに、今回の選挙を、民主党の更なる躍進と、次期総選挙での政権交代に繋げる大きなステップとしてまいりたいと思います。神奈川選挙区の改選数は3議席、激戦必至の選挙になろうかと思いますが、浅尾慶一郎参議院議員に対しまして、私、吉田大成共々に、ご指導を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
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