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3.NPOとの協働の推進について [質問] 神奈川県ではボランタリー活動の社会的な価値、役割を積極的に評価し、その活動を支援するため、平成8年度に「かながわ県民活動サポートセンター」を開設し、活動の場の提供と、相談事業や情報データベースの集積、そしてインターネットでの情報発信など全国に先駆けた取組みを進めてきました。
そして、平成13年度にはボランタリー活動の自主性、主体性を尊重しながら、県とNPOなどとが協働して事業を進め、市民活動の促進を目指した「かながわボランタリー活動推進基金21」を創設し、現在も協働事業負担金、ボランタリー活動補助事業等が行われております。 さらに、先ほども触れましたが、松沢県政の施策推進の実施主体として、これまで以上にNPO等の民間の力に期待されていることが感ぜられますし、神奈川県内におけるNPO活動が活発化する状況に呼応するかのように、県のNPOなどに関する施策も充実してきております。 今年度からは試行ではありますが、県の事業をNPOが評価する新たな取組みが始まり、また、現在『NPO等との協働推進指針(仮称)』も策定されようとしていることについては、評価するところであります。 しかし、ただ一つ残念なことは、この指針は庁内における職員の意識の統一を図るためのものにとどまっており、パブリックコメントなどの手続きを経たとはいえ、検討の過程に一方の当事者であるNPO等の姿が見えていないことであります。 そこで、知事に是非参考にしていただきたいのが、イギリスのコンパクトという制度です。 1997年に誕生したブレア政権は、非営利団体を公益の担い手として「社会におけるひとつの主要なセクター」と位置づけ、積極的な支援方策を打ち出しましたが、その中核となったのが、1998年に政府代表者と非営利団体との間で締結されたコンパクトといわれる協定であります。この制度は、政府と非営利団体がパートナーシップを組んで社会の向上を目指し、両者の関係、役割分担の枠組み、非営利団体の独立性の認識などを文書により明示したもので、合意に至るまでの両者による論議は2年もの歳月を要したとのことですが、以降、イギリス政府は地方自治体に対し、コンパクトの地方版となる「ローカルコンパクト」の作成を奨励しており、地方においても着実に進められているようであります。 一方、日本における同様の取組は既に愛知県で行われており、県とNPOが共同で作成した『あいち協働ルールブック2004』によって、今年8月、両者の共同声明が出されたところでございます。 このコンパクトには法的拘束力はないものの、行政がNPOなど非営利団体の活動を積極的に支援していくという方向性や、パートナーシップの枠組みが成文化され、両者が対等な立場で協定を結び、実施状況については両者間で毎年見直しが行われるということ、つまり、両者が今後の協働のあり方について、継続的に議論しあえる場が設定されたということにこそ、この取組の意義があると言われています。 さて、私は平成13年9月定例会におきまして、将来的にNPOとの協働・連携が更に拡大されていくことであろうことを念頭に、行政サイドの組織の自己改革、職員の意識改革に言及しながら、公益の担い手として、県とNPOそれぞれの役割分担について明確にしていくべきではないかということを提案させていただきました。 その意とするところは、互いの役割を明確にしたうえでNPOとの協働を行うことによって、本来的な公益の担い手とは何か、行政がやるべきことは何なのかが、改めて浮き彫りにされていくのではないか。また、こうして再認識していくことで、結果として、県の組織活性化と自己変革にも繋がっていくのではないか、というものでありました。 ●そこで知事にお尋ねいたします。 今後、神奈川力構想の目標達成のためには、県民の力を欠かすことはできません。これまで県が行ってきたサポートセンターの開設、「ボランタリー活動推進基金21」を通じての実績の積み重ねを無駄にせず、行政とNPO等との強固な信頼関係を築き、さらには協働の質を将来にわたって高めていこうという気概があるならば、現在策定中の『NPO等との協働推進指針(仮称)』の精神をもとに、改めてNPO等との議論を交わした上で、コンパクトの締結を行っていくべきと考えますが、コンパクトの意義、そして締結の必要性に対する知事のご所見をお伺いします。 [答弁] 次に、NPOとの協働の推進についてのお尋ねがありました。 イギリスのコンパクトは、議員お話のとおり、政府と非営利団体が、公共サービスの提供等をするにあたっての役割分担や約束事を決めた包括的なルールであると認識をしております。 その内容は、まず、政府の責務として、 ・非営利団体の独立性を認め、支援すること ・そして、非営利団体の活動を支援するため、人材、施設などの社会的基盤を整備すること 一方、非営利団体の責務として、 ・資金提供者や利用者へのアカウンタビリティを果たすこと ・団体の運営や提供するサービスの質の向上に努めること など協働で様々な事業を実施するに当たっての共通する事項について定めている点が特徴であります。 このような協定を締結することは、非営利団体との協働を健全な形で推進していくうえで有効な手法のひとつであると受け止めております。 本県では、現在、これまでのNPO等の皆さんと培ってきた「かながわボランタリー活動推進基金21」による協働事業などの実績を踏まえ、「NPO等との協働推進指針(仮称)」の策定作業を進めているところでございます。 そして、こうした協働の実績を積み重ねながら、新たに、NPOの皆さんと総合的な協議を行う場を設けることとしておりますので、そのなかで、お話のコンパクトも含め、協働の取組みをどう進めていくか研究を深めてまいりたいと思います。
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