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2.ITを活用した県民参画の推進について [質問] 質問の第2は、ITを活用した県民参画の推進についてです。
地方分権一括法の施行に伴い、国から県、県から市町村へと多くの権限が移譲されたことで、これまで以上に地方自治体の力が問われるようになったと同時に、その責任も求められるようになりました。こうした流れを受け、県当局においても、これまで行政システム改革を進めるなかで、県民との対話と県民参加制度の充実を取組の柱のひとつに据え、透明・明瞭な対話型行政の推進に努めてこられたところであります。 この取組は松沢知事就任以降、さらに強まりを見せているものと感じます。「知事と語ろう!神奈川ふれあいミーティング」の開催や、各政策テーマでの県民集会の設定など、県政運営・政策立案の様々な過程において幅広く取り入れられるようになったことは、大変嬉しく思いますし、今後の展開にも強い期待をするところである。 政治・行政に携わるものとして、地域住民との対話は欠かすことができないということは、知事自身、県議会議員・衆議院議員としての活動のなかで、十二分に感じられているところだろうし、県政運営にあたってもそれを第一に取組まれているところと思います。 事実、知事は就任後のこの1年半のなかで、「ふれあいミーティング」を始め、地域県民討論交流集会への出席、また移動知事室などを通じて、様々な機会で対話型行政・県民参画推進の姿勢、知事言うところの「県民本位の県政」を、身をもって示されると同時に、具体の施策遂行の面でも『神奈川力構想』『行政システム改革の中期方針』『地域主権実現のための中期方針』のなかで、県民参画の手法・機会が様々提示されております。 さて、住民自治の成熟のためには、私は「情報」こそ、最も欠くことのできないものと私は考えます。県民参画の推進、県民とのパートナーシップの構築には、まず、県民との信頼関係を築かねばなりません。その鍵となるのが、つまり双方向の「情報」であるのです。行政に集まる情報を積極的に公開していくこと、すなわち、行政による膨大な情報の独占を打ち破ることで、県民は「知る権利」が保障されると同時に、様々な判断の基となる情報を得ることができるのであります。 県民が行政サービスの単なる客体としてだけではなく、主体的に県政に参画できるようにするためには、互いの情報開示と意見の交換、この双方向のコミュニケーションが活発になされる「環境」、そして、それを可能にする仕組みの構築(デザイン)が必要になろうと考えます。 一方、近年のIT関連の技術の発展、そしてパソコンの普及やインターネット利用者の増加は目覚しいものがあります。殊に本県におけるインターネットの普及率は全国的に見ても高い数値であり、これは「わたしの提案・知事への手紙」が、平成15年、インターネットを通じての提案が郵送等によるものをついに上回ったということにも、その一端が表れているものと思います。 アメリカでは、法案が可決する前に、インターネットを活用して市民の声を集め、その意向を反映させる「インターネットロビー」といわれる活動が盛んとのことです。神奈川に住民自治という理念を根付かせていくためには、こうした地域特性を踏まえたうえで、県民の参画意識の高まりをしっかりと受け止められる取組を、これから積極的に進めていかなければならないと考えますが、そこにITを戦略的に活用することで、本県の政策決定プロセスにおいて大きな力を発揮するものと考えるのです。 本県では、これまで平成13年に策定された「行政情報化プログラム」に則って、「申請・届出等のオンライン化」「行政情報ネットワークの整備」など、電子県庁実現に向けた取組が進められ、ようやく緒についた状況にあります。 しかし、これまでの展開は、確かに県民の利便性向上に資するものではありますが、残念ながら、県民との接点の単なる一部分を捉えただけに過ぎず、政策形成への参画や、政策及び施策推進のコンセンサス形成に、県民が意味のある形で関わることができる幅の広い対応には程遠いものであります。県行政システムへのITの導入が、単に業務の機械化、効率化を図るためだけに終始してしまっては意味がありません。 ITが自治体運営における単なるツールから、県政運営を支えるインフラとしての重要な役割を担う時代となったということを戦略的に見据えれば、地域からの情報や県民ニーズを継続的に聴取できる仕組み、また、県民との対話が促進され、県民の参画による開かれた政策形成が同時進行で実現できる仕組み、つまり、県民と県とを双方向の「情報」で繋ぐコールセンター的機能を有した新たなシステムが構築できるのではないかということであります。 たとえば、これまでのホームページ中心による広報・広聴機能が、ITを活用することにより、通年的・恒常的に幅広いテーマで県民の意見を捉えることができるようになることで、県の政策形成や行政運営への反映が容易に行えるようになり、県民の不満を的確かつ迅速に政策という形で反映させることも可能になると思われ、より双方向性の強いものへと転換させることができるのです。 更には、BPR(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)のための基盤としての可能性もあります。本県が進めている自治体機能の再構築と職員の意識改革の更なる展開にも資するものであろうし、知事の描く神奈川の将来像を実現させるためには不可欠となる、職員の新たな発想と意識を誘発させるという高い効果をも期待できるものと考えます。 ●そこで、知事にお尋ねします。 地方自治体の果たすべき役割が今後ますます重要となっていく中にあっては、広報・広聴活動の充実を図り、県民との対話、透明性の高い県政運営を推進し、高まりを見せつつある県民の参画意識をしっかりと受け止めていかねばなりません。 パソコン及びインターネットの利用が進んでいる神奈川ならではの地域特性や、ITの戦略的な導入という視点を踏まえ、ITを活用した神奈川発の新しい県民参画の仕組みのあり方や可能性を検討し、提起していくべきだと考えますが、知事のご所見をお伺いします。 ここまでは、ITを活用した県民参画システムの構築について、私なりの考えを提案させていただきましたが、この仕組みがうまく機能していけば、将来的には、本県にとっての貴重なシンクタンク的機能をも有することができると考えております。知事におかれてはぜひとも前向きにご検討をいただきたいところであります。 ●そこで、あわせてご提案させていただきますが、 この神奈川発となる新しい県民参画の仕組みを検討の方向で進めていただける際には、電子県庁の将来構想の検討を睨みながら進めていっていただきたいと考えております。かようなITを活用した県民参画の仕組みをデザインすることは、いわば、県民参加型の県政運営の新たなモデルづくりといっても過言ではなく、また、その可能性の多様さを勘案すれば、構想を練るにあたっては、斬新かつ柔軟な発想が求められてこようと考えております。 そこで、検討にあたっては、知事直轄の部局横断の検討チームを設け、さらには、やる気のある若手職員に思い切ってまかせてみてはどうかと考えますが、併せて、知事のご所見をお伺いします。 [答弁] 次に、「ITを活用した県民参画の推進」について,お尋ねをいただきました。 県では、開かれた県政づくりを推進するため、「県のたより」やテレビ・ラジオ、ホームページなど様々な媒体を通した広報活動や、県政モニターや意識調査といった広聴活動、さらには、施策形成過程における県民意見反映システムとしてのパブリックコメントなどを通じて、対話行政の推進を実施してまいりました。 そうした中で、議員ご指摘のとおり、インターネットの普及には目を見張るものがあり、県としても、県政モニターのインターネットコースの設置、県ホームページにおける広報番組等の動画配信の開始、パブリックコメントの意見募集や結果の公表をホームページで行うなど、ITを活用した取組みを進めてきたところでございます。 しかしながら、ブロードバンドの急速な普及をはじめ、ITの可能性をさらに広げるインフラやソフト開発が進んできていることから、情報容量の増大に併せ、動画等を用いた分かりやすい広報や、インターネットによる意見収集の拡大など、広報・広聴にITを一層活用していくことが求められていると思います。 また、将来的には、ITを活用して、県民意見やニーズの把握の迅速化や、施策への反映を容易にし、県政と県民との信頼関係をより高めるような、新たな県民参画の仕組みづくりも、視野に入れていく必要があると考えております。 このような取組にあたっては、民間の方々の知恵もお借りしながら、施策の形成、実施、評価、の各段階における業務のあり方の検討や、職員の意識改革、ITを使いこなす能力の向上など、全庁的な取組みが必要になってまいります。 また、日ごろから、新たな課題への挑戦における若手職員の発想力・行動力には、大いに期待しているところであり、職員自ら考え提案する職員提案制度や、新たな業務について意欲ある職員を公募する庁内公募制度などを行っていることから、議員のご提案も参考にして、今後検討を進めてまいりたいと考えております。
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